この写真の人物です。32歳でした。
彼は蹶起に最後まで反対しており、参加の決断は事件の4日前でした。
しかしながら、彼の率いた歩兵第3聯隊第6中隊は、他の将校に率いられた部隊の兵たちがが勝手に本隊に逃げ帰ってしまったりした状況も多かった中で、最後まで鉄の如き団結を保持していました。
事件が収束に向かいつつある時、彼の上官が安藤大尉を説得にやってきます。
「安藤、兵がかわいそうだから兵は帰してやれ」
それを聞いた安藤大尉は憤然、次のように言い放ちます!
「私は兵がかわいそうだからやったのです!あなたにそんなことを言われると癪に触ります!」と・・・。
この安藤大尉の絶叫、226の一断面をよく伝えていると思います。
このような状況は、蹶起の失敗が濃厚になってきた頃のそこかしこに見られたようです。
蹶起将校の一人、野中大尉が兵を引くか引かぬかに迷いながら、
「兵がかわいそうだから、兵だけは帰してやろう」と
事件の幕を自ら達の手で引こうとしたとき、
「兵がかわいそうですって!全国の農民はかわいそうではないんですか!」
と、野中大尉を翻意させたのは、蹶起将校とつながりがあり、応援のためにそこにきた民間人渋川善助でした。
彼も銃殺刑となりました。
それでは、また。
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